取組高から考える相場(金) 金価格は5,900円どころで、値固めをできるか?

2021年3月8日 投稿

 

まずは金の価格と、NY金ETF残の推移から見てみましょう。

 

国内金・取組内容・値段推移 NY金・ETF残高推移 米国10年債利率推移

 

国内金5,800円半ばから5,900円後半のレンジになっています。値位置を少しずつ切り下げています。NY金ETF残高も2日に2.62トンの購入がありましたが、その後は売却が続いています。

 

大阪金の日足チャートです。

 

チャート 大阪金 期先つなぎ足 日足 安値5,900円

 

11月30日安値5,900円を何度か割り込んでいますが、終値では下髭を付け、5,900円以上を付けています。ここで値固めができるか?という局面です。

 

続いてNY金の日足チャートです。

 

チャート NY金 中心限月(21/04) 日足

 

NY金の日足チャートは、去年の4月から6月まで揉み合った値位置まで下げてきました。

 

この値位置は、抵抗体として機能するかという局面です。

 

NY金の週足チャートも見てみましょう。

 

チャート NY金 中心限月(21/04) 週足

 

NY金の週足チャートは、ここにきて下げの角度が強くなってきました。トレンドライン去年4月から6月まで揉み合ったところで抵抗できるか?という場面に見えてきます。

 

ユーロドルの日足チャートです。

 

ユーロ/米ドル

 

 

ユーロドル2月の安値を割り込んでしまったので、金価格にとっては逆風のドル高となっています。米国債券の利率の上昇とFRBのパウエル議長が「注目に値し、留意している」とコメントするも、介入は必要ないと述べたことで、ドル高が加速しました。

 

NY金/ユーロドルグラフです。(算出にはNY金の終値とNY金取引終了時間のユーロドルの値を用いて計算しています。)

 

NY金/ユーロドル ※上に行けばユーロドルに対し金(ゴールド)が買われている状況 下に行けばユーロドルに対し金(ゴールド)が売られている状況。

 

 

金(ゴールド)そのものはETF残高を見ても売却傾向で、米国債券利率上昇傾向なので、ユーロドルに対し金(ゴールド)が買われる状況に中々なってくれません。

 

金価格自体は一つのポイントとなりそうな1,700ドル近辺まで下がっているので、値頃の買いが出てもおかしくない感じもします。

 

NY金ETF残高推移のグラフです。

 

NY金ETF残高(t)

 

NY金ETF残高減少傾向いています。去年の3月頃から10月頃まで買った分は、半分くらい売却したようです。NY金も1,700ドル近辺ですから、買ってくる人もいるはずですが、売却が上回っている状況です。

 

米国10年債利率推移のグラフです。

 

米国10年債利率

 

 

利率上昇トレンド継続中ですねえ、FRBに介入の意思が無かったことから、上昇傾向が続きそうです。こうなると、どこでFRBが強く出てくるか?伺うような値動きになることが多いんですよねえ、そのあたりが心配です。

 

NY金ファンド取組推移です。

 

NY金の大口投機玉(オプション取引を含む)

 

NY金は2月23日から3月2日にかけて70ドル以上下げたことから、3万枚以上ファンドが売りました。

 

取組高が若干えたことから、新規売りも入ったようです。

 

と言っても、取組高自体、大きく膨らんではいないので、エネルギーは溜まってはいません。

 

さて、金価格は高値から大分下がってしまいましたが、去年の8月頃、世界の富裕層に投資助言をするプライベートバンク(PB)が、金の持ち高をもっと増やすよう勧めていたというニュースが出ていて、どうも世界の中央銀行による惜しげもない資金供給の影響がどれだけ長く続くかについて懐疑的なのが金を進める理由でした。

 

この記事が出たNY金の終値は1,735.6ドルで、今はそれを下回っています。

 

ただこの時は米国債権の利率は最低近辺でしたので、金(ゴールド)を買いやすかった状況でもありました。

 

今は米国債券利率は上昇、NY金のETF残高はその当時買った人たちが売却傾向と、状況が逆転しています。

 

ただ、世界の中央銀行が惜しげもなく資金供給を続けているのも事実で、お金を刷り続ければ、お金の価値が落ちてしまうのは必然ですから、金価格が上昇するロジックがあることを忘れてはいけません。

 

今は、金価格の上昇時に買った人たちの玉整理による下げであることを忘れないようにしてください。

 

 


-商品先物取引の登り方- 吉田文吾の知ってお得な先物コラム

 

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