東京金

「金」価格について

「東京金」の価格変動を予測するためには、価格指標となる「NY金」の価格変動を予測することが重要です。 「NY金」の価格を予測するには、需給要因を正確に理解することがポイントになります。 また新規に採掘される金の供給は海外からの輸入に依存しているため、単に輸入された場合の円換算額を考えた場合、価格は為替レートの変化に影響されます。 「NY金」と「東京金」の価格は、為替の動きを介して密接な関係にあります。


◆「金」の分析ポイント

[1] 景気(株式相場)・インフレ(金利,原油価格など)・為替(ドル/円,ユーロ/ドル)の動向
[2] 鉱山生産と「生産者のヘッジ売り」の増減
[3] 現物投資(主にアジア)
[4] 中央銀行の売却・貸し出し動向


理論価格の算出方法

以下の式で換算すると「NY金」価格から換算した「東京金」の理論価格を算出できます。


「NY金」価格÷31.1035[グラム換算]×為替レート[ドル/円・円換算]


NY金 東京金
米ドル建て 日本円建て
1トロイオンス(oz) =31.1035g 1グラム(g)
ドル/oz 円/g

※おおよその目安として「NY金」価格が1ドル上昇すると「東京金」理論価格は約3.5円上昇し、「ドル/円」レートが1円円安に動けば、約39.1円上昇します。

関連キーワード解説

ユーロ

欧州連合(EU)加盟国の共通通貨(* 英国など一部は通貨統合に不参加)。現代は「ドルとユーロの二極通貨体制」ともいわれています。「通貨としての側面」を持つ金のドル建て価格は、「ユーロの対ドル相場」とそっくりな動きになります。


写真相場

「東京金」の価格は、「NY金」の動きに追随したものになります。「NY金」が動かなければ、「ドルの対円相場」とほとんど同じ動きです。「東京金」が(為替要因以外の)独自の理由で動くことは、あまりありません。


安全資産

通貨や債券のように「発行者の信用力」に左右されない金は「ラスト・リゾート(最後の拠り所)」とも呼ばれ、時として、株式市場の低迷や世界的な金融混乱を背景に「行き場を失った資金が緊急避難的に金市場に流入する」ことがあります。


「金」の基礎知識

有史以来、人類が産出した「金」はおよそ15万トン程度といわれ、体積にしてオリンピックプール(長さ50m、幅22m、深さ1.7m)3杯程度にしか過ぎません。 「金」は人類最古の資産としてその価値が広く認められており、国際的に一物一価が最も徹底されている商品です。 「金」は「腐食しない」「錆びない」「割れない」という特性を持つ他、熱伝導率が良く、柔らかく延性に優れていることから、宝飾用や工業用として用いられています。 また「自由に持ち運べる」「分割が容易」「何処の国でも換金できる」「品質が不変」という特性から、古くから退蔵資産として保有されています。 「金」には人間を悪魔から守る効果があるとして、古代の人々は好んで「金」の装飾品を身につけたという話もあり、現代でもインドのある地方では、結婚の際に悪霊から家庭を守るという意図から金の指輪が贈られます。


「金」の供給

「金」は年間約2,500トン(供給量の約62%)が鉱山から新規採掘されています。 世界有数の産金国・南アフリカの多くの鉱山では、地下3~4kmの深さで採掘されており、地中の採掘作業現場に着くまで1時間以上もかかるほどです。 また強力な冷房設備を利用しても坑内温度が40度まで上がってしまうため、採掘には相当の労苦が伴います。 こうしたことから、同国の生産コストは他の国々よりも高く、同国のシェアは縮小傾向にあります。一方、07年には中国が南アフリカを抜いて産金量世界一となり、08年にも同国が産金量世界一となっています。 金鉱石に含まれる「金」の含有量は鉱山によって違いますが、およそ1トンの金鉱石に100グラム程度の「金」が含まれています。


「金」の需要

「金」の用途別需要の割合は宝飾用が約80%、工業用・その他加工用(歯科用・金貨鋳造など)が約14%、投資用が約5%となっています。 「金」の需要はインドを始めとしたアジア地域で高く、その中でも宝飾用の需要が中心となっています。 この理由として、アジア地域の多くの国が他国から侵略され、植民地として支配されたという歴史的背景を持っているため、「金」で資産を保全しようという意識が強いことが挙げられます。近年では、年金基金を中心に退蔵用需要としての金ETFも注目されています。


世界の「金」市場

世界の「金」現物取引の中心は、「金」取引のメッカ、ロンドンを基点に世界中で行なわれているロコ・ロンドン取引と呼ばれている大口の現物取引です。 先物取引では、NY商品取引所(COMEX:NYマーカンタイル取引所NYMEXの一部門)に上場されている「NY金」が世界一の取引規模・参加者数を誇り国際的な価格指標となっています。 日本では東京商品取引所に「東京金」が上場されており、「NY金」価格に密接に連動しています。 世界各地で24時間絶え間なく取引される「金」市場において、アジア地域の重要な価格指標となっています。