東京白金限日

「白金」価格について

「白金」は供給量と供給元が限られるため、「東京白金」価格は需給に関するニュースに非常に敏感に反応します。
このため需給要因を正確に把握することがポイントになります。 また供給を海外に依存しているため、為替レートの変動にも注意が必要です。
「NY白金」と「東京白金」の価格は、為替の動きを介して密接な関係にあり、相互の価格の関連性には注意が必要です。


◆「白金」の分析ポイント
[1] 供給国 南アフリカ・ロシアの情勢
[2] 消費国の景気(自動車生産・販売、日本と中国の宝飾需要)
[3] 新しい触媒(自動車排ガス浄化物質)技術などの開発による需要の増減
[4] パラジウムなど他の白金系貴金属価格の動向


理論価格の算出方法

以下の式で換算すると「NY白金」価格から換算した「東京白金」の理論価格を算出できます。


「NY白金」価格÷31.1035[グラム換算]×為替レート[ドル/円・円換算]


NY白金 東京白金
米ドル建て 日本円建て
1トロイオンス(oz)
=31.1035g
1グラム(g)
ドル/oz 円/g

※おおよその目安として「NY白金」価格が1ドル上昇すると「東京白金」理論価格は約2.7円上昇し、「ドル/円」レートが1円円安に動けば、約41.9円上昇します。

関連キーワード解説

中国の自動車販売

中国の新車販売台数は09年には前年比46.2%増の1364万台にのぼり、米国(1043万台)を抜いて世界第1位の販売国となりました。また、10年には約10%増の1500万台に達し、2年連続で首位になると予想されています。


南アフリカの鉱山生産

鉱山会社にとって利益の得やすい「白金」の新規鉱山開発により、00年(118トン)以降、増加傾向にありますが、同国の「金」同様、生産コスト高で価格競争力が失われ、06年(168トン)から07年(156トン)など、生産高が先細りつつあります。


ディーゼル車

日本では煤煙が嫌われて規制が厳しくなっていますが、逆に欧州では“二酸化炭素の排出量が少ない”として人気化しました。ガソリン車に比べ、触媒への「白金」使用比率が相当に高いとされています。


「白金」の基礎知識

「白金」は古代エジプト第18王朝(BC1567~1320年)のファラオの装身具の一部に使われていたと伝えられています。 しかしこの当時は「銀」などと区別されずに使われていました。 その後、18世紀後半の欧州で宝飾品として一般的に使われ始めましたが、当初は加工や他の金属との選別が難しいことから「鉱山の厄介物」でした。
しかし現在では「白金」の特徴である「非腐食性」「耐酸・アルカリ性」「高硬度」「融点の高さ」「低伝導性」「触媒作用(自動車の排ガス処理のため)」などの優れた物質特性を活かして、自動車・化学・電子・電気・ガラス部門などで需要が増大しています。 パラジウム・ロジウム・イリジウムなども同じ白金系貴金属です。


「白金」の供給

「白金」の年間供給量は207トン(07年)で、うち南アフリカの鉱山生産が162トン、ロシアの「売却」が25トンを占めています。このため、両国の政治・経済状況やロシアが保有している「白金」の売却量などが、年間の供給量を左右します。 なお近年の年間供給量は約150~210トンと、「金」の約1/20程度となっています。
「白金」は原鉱石1トン中にわずか3グラム程度しか含まれておらず、また有史以来の生産量は約4,000トン(「金」の約1/30)と、希少価値の高い金属です。


「白金」の需要

「白金」は主に自動車触媒・宝飾品・投資・ガラス・化学・電気などの分野で使用されています。 工業用では、その大部分が自動車触媒向けに利用されており、環境問題の点からも「白金」の触媒としての優れた物質特性が注目されています。 また「白金」以外にも自動車触媒としてパラジウム・ロジウムなどが同様に使用されており、それら代替品の価格や供給量によって「白金」の需要が左右されます。
主な需要国は、工業用では米国・日本・欧州の先進工業国と中国、宝飾品用では日本と中国です。 近年には中国の宝飾用需要が大幅に増加し、注目度を高めています。


世界の「白金」市場

「白金」の現物取引は、チューリッヒ(スイス)を基点に行なわれているロコ・チューリッヒ取引と呼ばれる大口の現物取引が主流です。 先物としては、NYマーカンタイル取引所(NYMEX)に「白金」先物が上場されていますが、売買の活発さに欠けています。
日本では東京商品取引所に「東京白金」が上場されています。 売買規模で「NY白金」に勝り、価格形成への影響力において、世界の先物市場をリードする存在となっています。