FRBの金融緩和動向見極めへ

  • 更新日:19/07/08
ニュース:

5日に発表された6月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)は前月比22万4000人増(市場予想16万人増)6月失業率は3.7%(前月3.6%)平均自給は、前年同月比3.1%増(予想3.2%増)と雇用者数が予想を大きく上回る結果となりました。依然として7月の利下げ期待は織り込み済みも、9月のFOMCでの連続利下げ期待や、一部で見られる7月に0.5%下げるとの見通しが後退しドル買いを誘う展開となりました。前回5月分のNFPが予想を大きく下回り、それまで大勢ではあった7月の利下げについて、ほぼ確実視する要因となっていただけに、今回の予想以上の雇用者数の回復が、期待感をやや押さえた格好です。


今回の米雇用統計で、0.25%の利下げは、選択肢として残るが、今回の統計で0.5%の引き下げの可能性はなくなった。今後、利下げを巡る議論がより活発化するであろう。雇用情勢が、予想より急激に減速しているとの当局の懸念は、今回の雇用統計を受けてやや後退したと思われる。

今週のポイント:

・今週10日にFRB議長が下院金融サービス委員会での議会証言と11日上院銀行住宅委員会での証言 
・米中貿易協議再開 

米連邦準備制度理事会(FRB)は5日、半期ごとに議会に提出する金融政策報告書を公表した。貿易摩擦の長期化などを背景に景気減速の兆候がみられると指摘。「成長持続のために適切な行動をとる」と強調して、利下げを含めた対応策を検討する方針を表明した。報告書は「5月以降、経済指標は景気のさらなる下振れを示唆しており、先行きの不透明感が高まっている」と分析。米中貿易摩擦や世界経済の減速懸念を受け、企業が設備投資に慎重になっており、企業の景況感が悪化する中で投資関連の先行指標も下落していることに警戒感を示した。また、追加緩和を検討する方針を示した欧州中央銀行(ECB)などの動向を紹介し、先進国の中央銀行が「一段と緩和スタンスを示している」と説明した。トランプ米大統領は、欧州や中国が金融緩和で自国通貨を安く誘導し、対米競争を有利にしていると批判。FRBに利下げで対抗するよう促している。


同報告書をもとにパウエルFRB議長が10-11日に議会で証言します。議会から直接的にプレッシャーを受ける場で、月末に0.5%の利下げまで見通す市場の期待にどう語りかけるか。今月の利下げ幅は0.25%でいいとの見方が広がれば、ドルの買い戻しにつながる。証言は下院金融サービス委員会が10日、上院銀行住宅委員会が11日。今月の連邦公開市場委員会(FOMC)は30-31日の予定。金利市場動向からみた7月30日、31日の利下げ確率は100%。9月の連続利下げ確率は73%(5日の雇用統計発表までは80%を超えていた)の状況。パウエル議長は今後の金融緩和の可能性を示していますが、ここからの連続利下げにつながるような発言は行っていないだけに、今回の議会証言での議長の姿勢が注目されます。


米中貿易摩擦に関し、今週にも米側の交渉団が北京を訪問して協議を再開する。その際、トランプ米政権が実施している中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)への部品禁輸措置が実際に緩和されるかどうかが焦点になる。米中関係者の話としては、中国による米国産大豆の大量購入などを話し合うが、中国側は前提として華為への禁輸緩和の確認を求めるという。交渉がうまくいかなければ、トランプ政権が新たな制裁関税措置に動く可能性があるとしている。米中相互に譲歩可能かどうかであろう。大きな不透明要因です。

今週の日経平均株価、ドル・円想定レンジ:

・日経平均株価 21400円 – 21900円
・ドル・円 107円80銭 – 109円30銭

今週の株式相場は、10日のFRB議長の議会証言および議会での質疑応答での発言内容待ちで週前半は、動きにくい展開となろう。FRBの緩和姿勢に変化は、無いと思われることから下値は、限定的の展開を想定。米国金融緩和のペースが、やや低下方向に動けばドル・円が円安方向に動くことになり国内株式にもややプラス要因として作用するであろう。不透明な要素は、米中貿易協議で交渉不調のアナウンスが出てきた場合であろう。

今週の主な経済指標:

  8日:5月国際収支(8:50) 
          5月機械受注(8:50) 
          6月消費者態度指数(14:00) 
          6月景気ウォッチャー調査 
          米 5月消費者信用残高(9日 4:00) 
  9日:5月毎月勤労統計調査(8:30) 
          6月マネーストック(8:50) 
          6月工作機械受注(15:00) 
10日:6月国内企業物価指数(8:50) 
          中国 6月消費者物価(10:30) 
          中国 6月生産者物価(10:30) 
          ブラジル 6月消費者物価(21:00) 
11日:6月都心オフィス空室率(11:00) 
          5月第三次産業活動指数(13:30) 
          米 6月消費者物価(21:30) 
          米 6月財政収支(12日 3:00) 
12日:オプション SQ 
          中国 6月貿易収支 
          インド 6月消費者物価指数(21:00) 
          AIIB 年次総会(~13日) 
          米 6月生産者物価(21:30) 

   決算:画、サイゼリヤ、ユニー・ファミマ、ライフコーポ、近鉄百(10日) 
          HD、RPA、R-ユナイテド、松竹、東宝(12日) 

日経平均 テクニカル&サポート:

22879.42円– ボリンジャー:+3σ(13週) 
22399.95円– ボリンジャー:+2σ(13週) 
22353.12円– ボリンジャー:+2σ(26週) 
22277.02円– ボリンジャー:+3σ(25日) 
21920.49円– ボリンジャー:+1σ(13週) 
21915.02円– ボリンジャー:+2σ(25日) 
21762.22円– ボリンジャー:+1σ(26週) 

21746.38円– 7月5日日経平均株価引け値

21714.25円– 5日移動平均線 
21698.33円– 均衡表雲上限(週足) 
21611.10円– 200日移動平均線 
21553.02円– ボリンジャー:+1σ(25日) 
21472.25円– 均衡表雲上限(日足) 
21441.02円– 13週移動平均線 
21431.61円– 75日移動平均線 
21410.03円– 均衡表転換線(日足) 
21261.01円– 均衡表雲下限(週足) 
21240.07円– 均衡表転換線(週足) 
21232.66円– 均衡表雲下限(日足) 
21191.01円– 25日移動平均線 
21171.33円– 26週移動平均線 
21086.59円– 新値三本足陰転値 
21036.93円– 均衡表基準線(日足) 
20961.56円– ボリンジャー:-1σ(13週) 
20829.01円– ボリンジャー:-1σ(25日) 
20802.15円– 均衡表基準線(週足) 
20580.44円– ボリンジャー:-1σ(26週) 
20482.10円– ボリンジャー:-2σ(13週) 
20467.01円– ボリンジャー:-2σ(25日) 
20105.01円– ボリンジャー:-3σ(25日) 
20002.63円– ボリンジャー:-3σ(13週) 
19989.54円– ボリンジャー:-2σ(26週) 
19398.65円– ボリンジャー:-3σ(26週) 


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