金、株式、週末のFRB議長講演に注目-米中貿易協議発言に注意

  • 更新日:19/08/19
今週の日経平均株価、ドル・円想定レンジ:

・日経平均株価 20300円 – 21100円
・ドル・円 105円30銭 – 107円30銭

貿易摩擦をめぐるアメリカと中国の対立激化を受け、アメリカの株価が先週、ことし最大の値下がりを記録するなど、金融市場で動揺が走った。こうした中、先進各国の中央銀行トップらが今週末22日からアメリカで開く会合で、市場の安定や世界経済の減速懸念に対してどんなメッセージを打ち出すか注目されている。


今月に入って世界の金融市場は動揺を続け、14日にはニューヨーク株式市場のダウ平均株価が800ドルという今年最大の下落幅を記録した一方で、リスクを避けようと、より安全とされる債券市場に資金が流れ込み、アメリカの長期金利は記録的な低さとなった。金も2013年以来の高値を更新した。


背景にあるのが、米中貿易摩擦→貿易戦争の対立激化です。


今週のポイント:

米中貿易戦争-先行き不透明感漂う

トランプ大統領は、来月予定している中国からの輸入品への追加の関税の上乗せに対し、中国側が対抗措置をとるなら、アメリカは「究極の報復」を行うと述べ、けん制した。


中国政府は15日、アメリカからの輸入品に対する追加の関税措置など具体的な対抗策をまとめる方針を示唆した。


今週末にトランプ大統領と習国家主席が電話会談を開催する未確認情報もあり市場の変動要因として注意が必要。


日米貿易交渉閣僚級協議21日~開催予定

TPP=環太平洋パートナーシップ協定やEUとの経済連携協定の発効で、関税が引き下げられた国からの牛肉や豚肉の輸入が増加している。一方、アメリカからの輸入は振るわず、日米の貿易交渉で早期の関税引き下げが焦点となる。


財務省の貿易統計によると、今年1月から6月までの半年間の豚肉の輸入量は、国ごとに見ると、デンマークが去年の同じ時期に比べおよそ7%、カナダがおよそ4%増加した一方、アメリカがおよそ3%減少した。牛肉の輸入量は、カナダからがおよそ2倍に増え、ニュージーランドは44%、メキシコは26%、それぞれ増加した一方、アメリカはおよそ5%の増加にとどまった。


これはTPPが去年12月、EUとの経済連携協定がことし2月に発効したことで加盟国からの輸入は関税が引き下げられたのに対し、TPPから離脱したアメリカからの輸入は関税が据え置かれ、関税に差があることが影響している。


こうした状況に、アメリカの生産者団体などは日本側に早期にTPPなどと同じ水準に関税を引き下げるよう求めていて、今後交渉が加速する日米の貿易交渉で焦点となる。また、交渉では、トランプ大統領は、中国が輸入する予定だった米国産大豆を日本に肩代わりでの輸入要請も打診されている模様。


日米両政府は、今月下旬のフランスでのG7サミットを前に改めて閣僚協議を開催し、詰めの協議を行うことにしていて、ことし4月に始まった貿易交渉は山場を迎える。


株、為替

上述の環境下で注目される経済指標もあまり無い中では、週末のFRB議長講演待ちの相場展開が想定される。先週、変動性が高かった市場だけに今週は、レンジでの比較的落着いたボックス展開となるであろう。


今週の金価格

先週、連日高値更新を記録した金価格は、高値圏のレンジ相場を想定。為替の円高も一服していること、米長期金利低下もひと段落したことから横ばいで材料待ちと思われる。利益確定売りも相応に出ると思われることからどこまで押し目をつくるか。長期的には、上昇トレンド継続と推定される。


今週の主な経済指標:

19日: 7月貿易統計(8:50) 
          7月首都圏新規マンション発売(13:00) 
21日: 米 7月中古住宅販売件数(23:00) 
          日米貿易交渉閣僚級協議開催予定(~22日) 
22日: 6月全産業活動指数(13:30) 
          米 7月 CB 景気先行総合指数(23:00) 
          米経済シンポジウム開催、テーマは「金融政策における課題」(~24日ワイオミング州ジャクソンホール) 
23日: 7月消費者物価(8:30) 
          米 7月新築住宅販売件数(23:00) 
          パウエル FRB 議長、米経済シンポジウムで講演 


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