金価格は、高値もみあい、株式、為替ともレンジ相場を想定

  • 更新日:19/09/02
今週の日経平均株価、ドル・円想定レンジ:

・日経平均株価 20200円 – 20900円
・ドル・円 105円00銭 – 107円30銭

先週の東京、NY株式市場では、米中輸入関税の引上げと、貿易協議開催の有無を巡り、市場の反応が以前よりは、かなり慎重な反応となった。株式市場参加者も過去の学習効果と先行きの不透明感から今後の貿易戦争の推移、協議内容、米国経済の状況を見極めたいとの姿勢が強まり上下とも行ききらずの展開であった。


今週のポイント:

米中貿易戦争→9月1日から関税の応酬実施へ

アメリカの15%の関税は、服と靴を含む1120億ドル相当の中国製品に適用される。したがって関税は、中国製繊維製品87%を含む、中国からアメリカに輸入される消費財の3分の2以上が対象となる。


対中制裁第4弾の対象は3798品目。このうち1日は衣料品や薄型テレビ、乳製品など3243品目分に発動した。中国からの輸入依存度が高く、年末のクリスマス商戦への影響が大きいスマートフォンやノートパソコン、ゲーム機、おもちゃなど555品目の発動は12月にずらされた。


中国は750億相当のアメリカ製品に10%の関税を導入した。追加関税の残り5%は、アメリカ製自動車およびパーツ輸入に対する25%および5%の値上げとともに、12月15日に導入される。中国側の報復対象は5078品目で、1日は大豆、原油など1717品目に追加関税を課した。残りは米国に合わせ、12月に発動される。


米中は事務レベルで通商協議再開の可能性を探っている模様だが、互いに過去最大規模の制裁・報復措置に踏み切ったことで事態打開は一層、難しい状況に追い込まれた。9月上旬と言われている貿易協議が果たして再開されるのか、どうか。


米中貿易戦争→日本企業への影響

米中の貿易摩擦の激化による中国の景気減速の影響で、日本の輸出額全体のおよそ2割を占める中国への輸出の落ち込みが続いる。


財務省の貿易統計によると、去年1年間の日本から中国への輸出額は15兆8977億円で、10年前の1.5倍に増えた。しかし、ことし6月までの上半期の輸出額は、7兆301億円で前の年の同じ時期と比べて6200億円あまり、率にして8.2%減少した。


7月の輸出額も1兆2288億円と、去年の同じ月を9.3%下回った。7月の輸出額を品目別に見ると、自動車部品は、483億円で前の年の同じ時期より35%減少したほか、半導体の製造装置は716億円で31.5%減少した。スマートフォンやパソコンなどの製造に欠かせない、半導体などの電子部品は799億円で19%減少。このほか、合成ゴムや油脂などの原材料が52.9%減ったほか金属を加工する機械が37.3%と大幅に減少した。


米中の貿易摩擦の激化による中国の景気減速の影響で、中国企業が設備投資を控えたり、生産設備を海外に移転させている。アメリカへの製品の輸出が減少したことで、中国向けに部品などを供給している日本企業の輸出に影響が出ている。今後もこの傾向が、悪化することが想定される。


FRB議長講演で金融緩和姿勢明確化へ→9月17-18日FOMCで0.50%以上の金融緩和か?

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、8月23日の講演では、米中対立が一段と激化したことで、世界景気のさらなる減速懸念に触れ、追加緩和に前向きな姿勢を示した。米国の金融緩和は、『予防的』な利下げにとどまらない可能性が出てきた。


トランプ大統領が連日のようにFRBに利下げを要求するなか、長短金利が逆転する「逆イールド」が示現するなど、米国債券市場は大幅な利下げを織り込んでいる。FRBの金融緩和は『予防的』な利下げにとどまらず、本格的な利下げ局面入りの可能性が出てきた。


株、為替

上述の米中報復関税合戦で米国景気に対する下方要因が経済指標の数値として出始めている。米国は、GDP比輸出入に依存する比率は、10%未満と内需主導の経済、日本は、GDP対比12%前後。米国は、個人消費主導の経済。減速傾向は、現出しているが、消費関連指標が、底堅く粘りを見せている。


外部環境は、景気に悪材料のオンパレードであるものの雇用と賃金の好調さが米国経済を牽引している。今週金曜日の雇用統計が、FOMCの緩和幅への思惑を含み目先のトレンド決めるであろう。思惑で値動きするが、日米株価、為替ともレンジ相場を想定している。


今週の金価格

高値更新している金価格は、今週金曜日の米国雇用統計までは、高値もみあいの展開と思われる。9月17-18日に開催されるFOMCに今週の雇用統計は、少なからず影響を与えることから比較的堅調な米雇用環境に変化がもたらされる結果となった場合、FRBの断続的な金融緩和期待を補強することから金価格に対しては、強い上昇要因と思われる。


今週の主な経済指標:

  2日: 4-6月期法人企業統計(8:50) 
          8月自動車販売台数(14:00) 
  3日: 8月マネタリーベース(8:50) 
          豪州準備銀行理事会 
          英下院議会再開(夏季休暇明け) 
          米 8月 ISM 製造業景況指数(23:00) 
          米 7月建設支出(23:00) 
  4日: 豪 4-6月期 GDP(10:30) 
          東方経済フォーラム(ウラジオストク~6日) 
          米 7月貿易収支(21:30) 
          ベージュブック 
  5日: 米 8月 ADP 雇用統計(21:15) 
          米 7月製造業受注(23:00) 
          米 8月 ISM 非製造業景況指数(23:00) 
  6日: 7月家計調査(8:30) 
          7月毎月勤労統計調査(8:30) 
          7月景気動向指数(14:00) 
          米 8月雇用統計(21:30) 

   休場:米、加(2日) 


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