金価格は、下値固めの後高値更新を想定、日経平均は、調整で足踏み

  • 更新日:19/09/17
今週の日経平均株価、ドル・円想定レンジ:

・日経平均株価 21400円 – 22300円
・ドル・円 107円00銭 – 109円20銭

先週の日米株式市場は、米中貿易交渉への楽観的見通しが拡がり堅調な相場展開となった。しかし、14日にサウジアラビアの石油施設が攻撃を受け、同国産油量の約半分にあたる日量570万バレルの生産が停止した。16日はニューヨーク原油先物相場が一時1バレル63ドル台に乗せ、約4カ月ぶりの高値圏に急伸した。需給逼迫を見込んだ買いが膨らんだ。原油価格高騰による企業業績への悪化が懸念され、16日の米ダウ工業株30種平均は9営業日ぶりに反落し、前週末比142ドル安で終えた。


今週のポイント:

金融緩和政策を決める会合

今週、17~18日のFOMC、18~19日の日銀金融政策決定会合が、開催される。米FOMCでは、金融緩和的政策0.25%の利下げが有力視されている。


トランプ大統領は16日、ツイッターで「FRBのせいでアメリカはほかの国よりもはるかに高い利子を支払っている。FRBとパウエル議長が何の手かがりも持たないのは信じられない。しかも原油価格も高騰している。大幅な金利の引き下げで景気を刺激することが必要だ」と述べ、17日から金融政策を決める会合を開くFRBに対して、金利を引き下げるよう圧力をかけている。


サウジアラビア東部にある国営石油会社サウジアラムコの石油施設2カ所が14日に攻撃されたことを受け、不確実性が更に増加している。


日本時間19日の未明にFOMCでの利下げ幅の結論が出る。その後パウエル議長の声明とFOMC参加者の金利・経済見通しで10月以降も追加緩和の必要性が示されるのか注視されている。


金融緩和政策の余地が限定的とされる日銀はマイナス金利の深掘りが選択肢としてあがっているが、ドル・円が108円台で推移している現状での緩和の必要性は、低いと見ている。緩和深堀の討論を開始したとのアナウンスでフォワードガイダンスの文言変更で限定的な内容と思われる。


サウジアラビア油田攻撃の影響

サウジ最大の石油企業サウジアラムコの設備2カ所をドローンがほぼ同時に攻撃。その直後、隣国イエメンの武装組織フーシ派が犯行声明を出した。今回の攻撃は、そのインパクトの大きさからいって、これまでの比ではない。「アラブの大国」としてのサウジの権威に傷がついたばかりか、サウジの原油生産量は50%減少したと見込まれている。


サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は14日、国営石油会社サウジアラムコの石油施設に対する無人機の攻撃によって、日量570万バレル分の生産が減少したと明らかにした。これは世界最大の石油輸出国であるサウジの生産量のおよそ半分で、世界の石油供給の約6%に相当する。復旧まで数ヶ月が必要。


この攻撃については、イエメンの親イラン派反政府武装組織フーシ派が犯行声明を出したが、米国はイランを非難。ドナルド・トランプ大統領は米国が「臨戦態勢」にあると述べ、マーク・エスパー国防長官も米国が対抗措置を準備していると表明した。


米政府は、ボルトン大統領補佐官が解任され対イラン政策でも変化が出てきた矢先に今回の攻撃である。今後の米国とサウジアラビアのイランに対する軍事的オプションの可能性が出てきている。


日米ともに戦略石油備蓄の取り崩しを実施し石油価格上昇を抑える方針を発表した。今回の攻撃での原油価格の上昇は、一時的と思われるが、軍事的な衝突の可能性が高まっていることから原油価格、金価格には、支援要因として作用するであろう。


今週の株式市場

株式市場週前半は、サウジアラビア石油関連施設への影響を市場が織り込む為上値の重い展開を想定している。月17-18日のFOMCまでは利食い以外の売り方も動きにくく、9連騰した相場の調整局面となるであろう。米中貿易摩擦を背景とする景気悪化懸念の後退や金利低下による流動性相場への期待が、引き続き日経平均の下支え要因として働くと思われる。こうした欧米による金融緩和の流れが形成されるなか、不確定要因としては、中東の軍事衝突リスクが、より高まるのか、交渉により緩和されるのかの動向には注意が必要。


為替

今週17-18日の米FOMCまでは、大きく動きづらい環境であろう。FOMCの緩和幅0.25%なのか0.50%か。その後も声明の内容によりドル・円の動きも大きく変化する。テクニカル面では、円が買われずらい局面。


今週の金価格

今週は、値固め後、世界的な金融緩和のサポート要因が継続される中、9月17-18日に開催されるFOMCでの利下げの幅と今後の緩和政策の見通しがどうなるかで再度高値更新の可能性を探る展開を想定している。為替の円安は、支援材料。


外部環境は、中東リスクも加わり金価格に有利な環境が継続、強化の方向性であり上昇トレンドは、継続すると思われる。


今週の主な経済指標:

17日: 独 9月 ZEW 景況感指数(18:00) 
          FOMC(~18日) 
          米 8月鉱工業生産・設備稼働率(22:15) 
          米 9月 NAHB 住宅市場指数(23:00) 
          国連総会開幕(~30日 NY) 
18日: 日銀金融政策決定会合(~19日) 
          8月貿易統計(8:50) 
          8月訪日外客数 
          NZ 首相来日(~22日) 
          安倍首相と首脳会談 
          パウエル FRB 議長会見(経済見通し発表) 
          米 8月住宅着工件数(21:30) 
          米 8月建設許可件数(21:30) 
19日: 黒田日銀総裁会見 
          7月全産業活動指数(13:30) 
          インドネシア中銀政策金利発表 
          NZ4-6月期 GDP(7:45) 
          英国金融政策発表 
          米 4-6月期経常収支(21:30) 
          米 9月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数(21:30) 
          米 8月 CB 景気先行総合指数(23:00) 
          米 8月中古住宅販売件数(23:00) 
20日: 8月消費者物価(8:30) 
          8月コンビニエンスストア売上高(16:00) 


掲載内容は情報提供を目的としております。情報につきましては細心の注意を払っておりますが、正確さを保証するものではありません。また、取引における判断はお客様ご自身で行って下さい。