米中通商協議は、紆余曲折あり。中東情勢不安感増大

  • 更新日:19/10/21
今週の日経平均株価、ドル・円想定レンジ:

・日経平均株価 22100円 – 22950円
・ドル・円 107円30銭 – 109円20銭

今週の株式市場は、昨年10月以来の23000円台を視野に捉えられるかがポイントになるであろう。米中貿易協議の部分合意は、不透明感が残るものの11月中旬の米中首脳会談までは、材料としては先送りされている。今週は、日米ともに影響の大きい経済指標は、見当たらない。


今週のポイント:

米中問題-紆余曲折ありか

米中通商協議は、10月10-11日の閣僚級協議で部分合意に達しており、その後も正式な合意文書の詰めが事務レベルで継続している。米中首脳会談は、11月16-17日のAPEC首脳会議で実現の見込みとなっており、トランプ大統領はそれまでに署名したい意向を示しているがまだ紆余曲折があるであろう。


米国下院は、香港デモに関して中国非難の4法案を可決して中国側がこれに強く反発している。来月中旬の米中首脳会談まで不安が残る状況となっている。


中東情勢-増大する不安感継続へ

9月14日のサウジ石油関連施設への攻撃は、一時的に原油生産を半減させたがすでに復旧した。


10月には、イランのタンカーがミサイル攻撃を受ける事件やトルコのシリア安全地帯への軍事侵攻が起こり中東情勢が大規模な軍事衝突へと発展しかねない状況となってきている。不安感は、くすぶり続けるであろう。


日米企業決算に注目

日米株式市場の関心は企業決算に一段とシフトしてくることが見込まれる。米IBMなど一部企業については市場コンセンサスを下回ったことが嫌気されているが、モルガン・スタンレーなど金融関連の主要企業ではおおむね堅調な決算が相次ぎ、買い安心感に繋がっている。


今後、米国では、21日にチャールズシュワブ、22日にトラベラーズ、P&G、マクドナルド、テキサス・インスツルメンツ、ロッキードマーチン、23日にキャタピラー、ボーイング、マイクロソフト、フォード、マイクロソフト、AT&T、24日にインテル、ビザ、アマゾン、ツイッター、25日ベライゾン、ウェアハウザーがそれぞれ決算発表を予定している。


日本でも主要企業の決算発表が始まり、23日に日本電産、24日に中外製薬、東京製鐵、25日に信越化学工業、エムスリー、キャノン電子などが決算発表を控えている。


週後半は、今月末のFOMCでの緩和の思惑へ関心が移行

10月29-30日開催のFOMCに関心が向いてくるであろう。日本時間31日午前3時に声明発表、同3時半に記者会見が予定されている。年内はこの10月と12月10日-11日までの2回の開催を残すのみ。


先週16日に発表された米国の9月小売売上高は予想外の低調な結果となり、景気減速への警戒感が広がっている。24日発表の10月マークイット製造業PMIは低調な内容となる可能性もあるため、景気減速懸念からFRBの利下げ観測を後押しする可能性も。18日CMEグループのフェドウォッチによると、金利先物市場が示す今月のFOMCで利下げが決定される確率は90%となっている。


今週の国内株式市場

米中通商協議に不透明感が残る中、米国企業の決算内容は、概ね良好。だだし、個人消費、製造業関連指標が、悪化し始めてきている為景気に対する下押し圧力は、強まってきている。今回の日本株上昇は、取り組み上売りすぎた反動相場が日本株の割安感の修正となった感は、強い。取り組み上の売りすぎは、いまだに解消されていない。22000円台での緩慢な値動きが継続する可能性が高いと考えられる。


為替

先週ドル・円で109円を2度トライしたものの失敗している。今週は、3度目のトライをするのか、失速するのかの展開となるであろう。米中協議でも明確な進展への続報が見られなくなり、米欧経済指標の悪化傾向が継続した場合、再度ドル・円は、リスク回避の円高傾向へ向かう可能性があると見ている。


今週の金価格

先週の東京金は、5100円後半での滞空時間がほとんどの価格推移だった。今週は、米国の金融緩和期待と不安定な中東情勢、米中欧の景気悪化の経済指標で下値を支えられるであろう。狭いレンジでの取引が、継続しているが、下値を切り上げている値動き。今週は、5200円台へもみあいの水準をシフトする可能性が高いと見ている。


今週の主な経済指標:

21日: 9月貿易統計(8:50) 
          8月全産業活動指数(13:30) 
22日: 即位礼正殿の儀 
          祝賀御列の儀 
          米 9月中古住宅販売件数(23:00) 
23日: 米 8月 FHFA 住宅価格指数(22:00) 
24日: 米 9月耐久財受注(21:30) 
          米 9月新築住宅販売件数(23:00) 
25日: 独 10月 Ifo 景況感指数(17:00) 


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