世界的な低金利で金と株に向かう金融相場-日経平均株価、東京金価格高値更新へ

  • 更新日:19/11/05
今週の日経平均株価、ドル・円想定レンジ:

・日経平均株価      22750円 – 23650円
・ドル・円      107円20銭 – 109円55銭
・東京金価格            5150円 – 5400円

先週株式市場は、30日にFOMCで市場予想の0.25%の金融緩和を実施した。週末の10月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が、12万8000人増(市場予想8万5000増)となった。この結果を好感して米株式市場は、300ドル超の上昇となった。月曜日には、米中貿易協議進展を窺わせる米国政府サイドの報道を好感して米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸した。前週末比114ドル75セント(0.4%)高の2万7462ドル11セントで終え、7月15日以来、約3カ月半ぶりに過去最高値を更新した。


今週のポイント:

米中貿易協議-懸念後退へ

米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は1日夕、米中が10月中旬に暫定合意した貿易交渉の「第1弾」の署名場所について「トランプ米大統領がアイオワ州を考えていると述べた」。


中国商務省は2日、米中両国が貿易交渉において「原則合意」に達したと、声明で発表した。中国の劉鶴副首相と米通商代表部のロバート・ライトハイザー代表およびスティーブン・ムニューシン米財務長官が1日、電話会談で「両国の核心的な懸念への適切な対応」について「真剣かつ建設的」に協議し、「原則において共通認識に達した」という。


ブルームバーグ通信は3日、ロス米商務長官が米企業の中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)への事実上の禁輸措置について一部の解禁は「間もなくだ」と述べている。


米大統領選が来年に迫る中、再選を目指すトランプ氏はウクライナ疑惑をめぐり、弾劾調査に向けた米議会の圧力に直面する一方、米通商当局者らは中国との部分合意達成に注力せざるおえない立場になっているが合意するまで予断を許さない状況が続くであろう。


国内企業決算に関心移行

今週の市場の関心は、主要企業決算に今まで以上に集まることになるであろう。主力銘柄では5日にNTT、アサヒグループHD、スズキ、6日ソフトバンクグループ、ダイキン工業、オリンパス、7日にトヨタ、テルモ、資生堂、バンダイナムコHD、8日にホンダ、ブリヂストンがそれぞれ決算発表を予定している。8月の第1四半期決算発表時に減収減益の通期予想を下方修正しているトヨタの決算内容が関心を集めることになる。また、NTTやKDDIなど通信会社のトップが一堂に顔を揃えて出席する次世代通信規格「5G」に向けたサミットが8日に東京都庁で開催される。物色テーマとして「5G」関連が注目される可能性がある。5G基地局の測定電子計測器を手掛けるアンリツを中核に、アルチザネットワークスやエコモットなど中小型株にも人気が拡大するかがポイントとなるであろう 。


今週の金価格

東京金は、中心レンジを5200円台に移行し、揉み合いながら下値を切り上げ高値を伺う展開を想定。世界的な景気減速で各国の中央銀行が、金融緩和政策を推し進める中、先進国債券もマイナス金利に次々なり始めている。


無利息資産としての金保有は、資産の一定額を不安定で不透明な情勢のリスクヘッジとしての保有を促す投資環境が整い始めている。中東情勢、米中問題など平和な時代から激変の時代へ。今回の金価格の上昇は、金利面での長期的なサポートと先行きの不透明感と不安感の増大が長期的な金価格上昇への大きな原動力となっている。まだ、初期段階の上昇であると推定している。


今週の国内株式市場

今週の株式市場は、米中貿易合意関連の発言に左右される展開が継続するであろう。また、国内主要企業の決算発表も本格化してくることから個別銘柄により関心が移行する時期である。過去1年間で売りすぎた海外投資家の日本株買戻しが10月に入り出始めている。この傾向は、11月以降も継続することが考えられることから緩慢なボックス相場を形成しながら高値を更新する展開を想定している。


為替ドル・円

材料的に見た場合は、米中貿易問題と米国経済動向での関心が高いであろう。米中問題は、双方のやり取りが今後も出てくることから最後まで気が抜けない環境が継続されるであろう。テクニカルで見た場合は、8月高値の109.32円、200日移動平均線の109.05円が抵抗線となり上値も重い展開が想定される。サポートは、75日と90日移動平均線が位置する107円半ばと一目均衡先行スパンの107円前半となるであろう。


今週の主な経済指標:

  5日: 10月マネタリーベース(8:50) 
          豪州準備銀行理事会 
          米9月貿易収支(22:30) 
          米10月ISM非製造業景況指数(6日0:00) 
  6日: 9月18・19日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨 
  7日: 10月都心オフィス空室率(11:00) 
          英国金融政策発表 
  8日: 9月毎月勤労統計調査(8:30) 
          9月景気動向指数(14:00) 
          オプションSQ 
          中国10月貿易収支 
          米11月ミシガン大学消費者マインド指数(9日0:00) 


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