力強い米雇用統計で景気減速懸念緩和へ-米中貿易協議時間切れ不安

  • 更新日:19/12/09
今週の日経平均株価、ドル・円想定レンジ:

・日経平均株価      23200円 – 23850円
・ドル・円      107円40銭 – 109円20銭
・東京金価格            4950円 – 5150円

今週は米国の対中関税発動期限(15日)、米連邦公開市場委員会(FOMC10日-11日)、欧州中央銀行(ECB)理事会(12日)、英国総選挙(12日)、メジャーSQ(特別清算指数13日)と、相場に影響度が大きいイベントが多い週となっています。ただ、最大のポイントは15日に期限を迎える米国による対中追加関税第4弾の残りの発動がどうなるか、最終的には米中の第1段階合意ができるかどうかであろう。15日の期限まではトランプ大統領を始めとする米中要人の発言や報道に振り回されることになる。


今週のポイント:

11月米雇用統計-非農業部門雇用者数26.6万(予想18万)人増、景気減速懸念緩和へ

今回の雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を大幅に上回った。失業率は低下して半世紀ぶりの低水準に並び、平均時給は前年同月比で市場予想より大きく伸びた。3回連続で利下げを実施しているFRBにとっては、政策金利を据え置く論拠が強まった結果となった。


ゼネラル・モーターズ(GM)従業員の職場復帰が全面的に反映された最初の月となった。40日間に及んだGMのスト終結に伴う自動車メーカーの雇用者数の伸びは、4万1300人。10月にはほぼ同数の減少が見られていた。10月の非農業者部門雇用者数も15.6万人増と速報値の12.8万人から上方修正された。


家計調査に基づく11月失業率は、3.5%と1969年以来の低水準となった9月の数値に並ぶ結果。平均自給は、前年同月比3.1%増で市場予想3.0%増を上回った。


今回の雇用統計は労働市場が力強さを維持し、個人消費と景気拡大の持続を支えるというFRBの見解を補強する。米中貿易協議が長期化し不透明感が増大する中、10、11両日の連邦公開市場委員会(FOMC)で当局が政策金利を据え置く理由になる可能性がある。賃金の伸びはクリスマス消費にプラス効果をもたらし、景気減速懸念を和らげると思われる。12月10日-11日のFOMCでは、金融政策現状維持となるであろう。


15日米国の対中国関税第4弾発動期限-するか・しないか?時間切れ不安

第4弾対中関税の総額は約1560億ドル(約17兆254億5千万円)に達する。米中首脳会談の予定も全く決まっていない。


米国経済の個人消費と雇用環境の堅調さが確認され始めている中で中国との暫定合意の可能性さえ低下している。第4弾関税適応を延期するメリットが、米国にあるのかどうかが判断の分かれ目になる。今週は、米国政府要因の発言が複数出てくるであろうが、おそらく関税発動をにおわせる発言が週末にかけて増えてくると思われる。結論は、発動する確率が上昇していると思われる。もしくは、発動再延期で来年1月-2月までのどちらかであろう。


今週の東京金価格

東京金は、週末の米雇用統計を受け大幅反落して始まる。金を取り巻く環境で金利面での支援要因(米金融緩和期待)が、しばらく足踏みの状況となった。米国の個人消費と雇用状況も底堅さが確認されてきている。為替のドル・円は、ドルの上値も重くやや円高傾向の確率が見出せる値動きとなってきていることから5100円台から場合により5000円割れもあり得る市場環境と思われる。


今週の国内株式市場

今週の国内株式市場では、13日のメジャーSQと海外要因が変動要素として影響してくる。先週に引き続き米中貿易関連の米中政府要人発言に振らされる展開となる。週末の米雇用統計で雇用環境の底堅さが確認された為、週前半は、上値トライの確率が高いであろう。11月26日の年初来高値23608.06円も更新されるとみている。週後半は、15日の関税期限もあり利益確定売りが出ることが予想でき下押し要因となると思われる。


為替ドル・円

11月米雇用統計の予想を上回る改善を受けて景気底入れが意識され、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ打ち止め観測が広がっている。ただ、米中通商協議の先行きは依然として不透明であり、リスク回避的な取引がドルを下押しする場面も考えられる。108円台のもみあいか米中貿易協議決裂懸念の強まりによるドル安の可能性が見込める。目先の下値目処は、11月1日安値の107.88円、割り込めば10月3日安値の106.50円へと下げる可能性があると思われる。


今週の主な経済指標:

  9日: 10月国際収支(8:50) 
          7-9月期 GDP 確定値(8:50) 
          11月景気ウォッチャー調査 
10日: 11月マネーストック(8:50) 
          11月工作機械受注(15:00) 
          中国 11月消費者物価(10:30) 
          中国 11月生産者物価(10:30) 
          独 12月 ZEW 景況感指数(19:00) 
          FOMC(~11日) 
11日: 11月国内企業物価指数(8:50) 
          10-12月期法人企業景気予測調査(8:50) 
          パウエル FRB 議長会見(経済見通し発表) 
          米 11月消費者物価(22:30) 
          米 11月財政収支(12日 4:00) 
12日: 10月機械受注(8:50) 
          11月都心オフィス空室率(11:00) 
          英国議会総選挙 
          ECB 定例理事会(ラガルド総裁会見) 
          EU 首脳会議(~13日) 
          米 11月生産者物価(22:30) 
13日: 12月調査日銀短観(8:50) 
          メジャー SQ 
          米 11月輸出入物価(22:30) 
          米 11月小売売上高(22:30) 
          米 10月企業在庫(14日 0:00) 


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