米中貿易協議第1段合意本当に合意したのですか?-1月のリスク要因

  • 更新日:19/12/23
今週の日経平均株価、ドル・円想定レンジ:

・日経平均株価      23550円 – 24150円
・ドル・円      108円40銭 – 109円75銭
・東京金価格            5150円 – 5280円

先週末の米国株式相場は上昇。ダウ平均は78.13ドル高の28455.09、ナスダックは37.74ポイント高の8924.96史上最高値更新で取引を終了した。ムニューシン米財務長官が、米中両国が来年1月に貿易合意に署名する可能性に言及し、投資家心理の改善により買いが先行。7-9月期GDP確定値も予想に一致し堅調な内容となり、終日堅調推移。自国経済の堅調さを背景にした日米株価動向にやや乖離が生じ始めた週であった。日経平均は4週ぶり下落、米中対立への懸念和らぐも利益確定売りが優勢で下値を探る展開であった。


今週のポイント:

第1段階通商合意すれちがう米中政府の報道内容-1月のリスク要因

米国と中国は、貿易交渉で合意したのだろうか。双方の発表を見ると、実は、核心部分ですれ違っている。両国とも、それぞれの事情で決裂は避けたかった。そこで、とりあえず「合意することに合意した」ように見える。


中でも最大のすれ違いは、米国が発表した「中国が増やす」という輸入の量。米国のライトハイザー通商代表は「中国が工業製品や農産品、エネルギー、サービスなどの分野で、2年間で少なくとも2000億ドル(約22兆円)の輸入を増やす」と説明し、焦点の農産品については「年500億ドルを目指すことで合意した」と発表した。


事実上の交渉期限が12月15日に迫る一方、「貿易戦争の悪化は避けたい」という1点で、米中双方の思惑が一致、文書にまとめられなくても、口頭発表によって合意した体裁を整えたのであろう。両国は肝心の中身が不完全まま「合意することに合意した」にすぎないのであろう。


米中両国は1月に正式合意するのであろうか?双方がもっとも避けたかった制裁関税第4弾の発動と交渉決裂はとりあえず、避けられた。「最大の目標はもう達成されてしまった」ように見える。そうであるなら、双方とも、もはや急ぐ必要はない。じっくり合意文書を練り上げる過程で、互いに「取れる部分はもっと取ろう」と考えるのは当然。これからが水面下で米中双方による本格的な厳しい交渉が始まっていると見ている。


今週の東京金価格-来年のリスク要因を見越し堅調か

東京金は、米株式市場の史上高値更新や米10年金利の上昇などマイナス要因の顕在にも関わらず堅調推移している。来年の国際情勢や米中貿易協議など根本的に不透明要因が解決される環境にない中でリスク要因に備える金需要は継続されるであろう。金を買う理由は、上げられるものの売る理由は、意外と少ない。世界的な低金利が無利息資産としての金保有を後押ししていることは強い支援要因であろう。5200円台乗せで下値切り上げの展開を想定する。


今週の国内株式市場

トランプ大統領の弾劾問題、米中貿易協議ともにクリスマス前で無風状態となっており、株式市場も積極的な買いを呼び込めない状況にある。むしろ、海外投資家による休暇前の手じまい売りが出ている。国内の需給としても、今年の6月から始まった裁定売り残が裁定買い残を上回る現象が、株数ベースでは12月16日時点で解消。空売り比率も今年最低水準が12月第2週の後半から続いている。買い戻しのエネルギーも縮小傾向。今週は、市場参加者減少に伴うもみ合い相場の確率が高いと見ている。


為替ドル・円

先週109円半ばでの狭いレンジで推移したドル・円。年末年始は、参加者の少ない中でボラティリティが高まりやすい傾向がある。リスク要因は、米中第1段合意の正式署名の延期と思われる。ここに市場も関心が移行すると株式の下落ドル売りへとの思惑を誘発しやすい。12月2日につけた109.72円を上抜けない限りダブルトップとなる可能性がある。109円台のレンジか、108.40円台を目指す動きを想定する。


今週の主な経済指標:

23日: 安倍首相、中国訪問(~25日) 
          米11月シカゴ連銀全米活動指数(22:30) 
          11月新築住宅販売件数(24日 0:00) 
24日: 10月30・31日開催の日銀金融政策決定会合議事
          日中韓サミット開催、日中首脳会談・日韓首脳会談予定 
25日: 11月企業向けサービス価格指数(8:50) 
26日: 年内受渡し最終日、黒田日銀総裁が経団連審議員会で講演 
27日:11月失業率・有効求人倍率(8:30) 
          11月商業動態統計(8:50) 
          12月18・19日開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」 
          11月鉱工業生産(8:50) 
30日: 大納会 
          米11月中古住宅販売仮契約(31日 0:00) 
31日: 大晦日 
          中国12月製造業 PMI(10:00) 
          米10月FHFA住宅価格指数(23:00) 
          米10月S&PコアロジックCS住宅価格指数(23:00) 
          米12月CB消費者信頼感指数(1日 0:00) 


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